職業 create job opportunities 2003 6 4

 聞くところによると、
イラクで、デモが起きたらしい。
なんでも、イラク軍の元兵士たちが、
給与が支払われていないために、給与を支払えというデモを、
アメリカ軍に対して起こしたらしい。
一般的に言って、戦争に負けた兵士には、給与は支払われない。
それどころか、世界史の歴史書を見れば、
古代の戦争では、戦争に負けた兵士は、勝った国の奴隷となるのが、
歴史の常であった。
 しかしながら、イラク戦争中から、アメリカ軍は、空中から、
膨大な量のビラを配布していた。
それによると、フセインの圧政から、イラクを開放するという趣旨だった。
こうなると、戦争という意味合いは弱くなり、
イラク国民は、戦争を戦っているという自覚が薄くなる。
やがて、フセインの圧政から、自分たちを救ってくれると思うようになる。
そうすると、当然、救い主であるアメリカ軍は、
フセインを追い出すことはもちろんのこと、
自分たちの生活まで面倒を見てくれると考えるようになる。
アメリカ軍が救い主で、何でも面倒を見てくれるように考える人もでてくる。
なるほど、そういう意味では、ビラの威力は絶大であった。
 さて、日本では、新聞配達制度というものがあります。
国によっては、新聞を配達する制度など、ない国もあります。
日本では、毎朝4時ごろ、、新聞配達員が、家庭まで新聞を届けてくれます。
朝、早起きすれば、新聞を読んで、いろいろな知識を身につけられます。
日本の新聞は、世界各国のニュースについて、記事が多いですが、
国によっては、地元のニュースや国内のニュースばかりで、
国際記事など、ほとんどない新聞も、たくさんあります。
その上、新聞配達制度がなくて、国民がほとんど新聞を購読していない。
そういう状況があったとします。
こういう状況で、テレビが偏った報道をすると、どうなるか。
誤った世論形成が起きます。
テレビが作る世論ができます。これは危険なことです。
民主主義の危機となります。
少なくとも、毎日、新聞を読んでいれば、
新聞報道とテレビ報道が比較できます。
そして、その比較において、違いがあれば、なぜという疑問が起きます。
この疑問が、知的な訓練となるのです。
毎日、新聞を読むことは、文字を読むことです。
文字を読むことで、考える力がつきます。
こうすることで、国民の知的レベルを一定に保つことができます。
しかし、毎日、新聞を買いに行くのは大変です。
そこで、新聞配達員が、毎日、雨の日も、雪の日も新聞を届けてくれるのです。
そして、新聞配達制度を作ることにより、雇用の創出になるのです。
新聞配達制度のない国においては、新聞配達制度を作ってはどうでしょうか。
これで、雇用の創出になります。
しかも、国民の知的レベルの水準をアップできます。
雇用の創出と国民の知的レベルの向上、この二つを同時にできます。
このように雇用を創出する制度を作ってしまえばよいのです。
資本主義とは、リストラではありません。
資本主義とは、雇用の創出です。
 さらに、つけ加えるとすれば、
新聞は、2誌、購読することです。
あるニュースが発生しても、
そのニュースを伝える新聞もあれば、伝えない新聞もあります。
また、あるニュースを、肯定的に書く新聞もあれば、
否定的に書く新聞もあります。
このように「新聞の読み比べ」をすることは、重要なことです。
情報が偏らないことはもちろんこと、
知的な訓練になります。
さらに、こうすることで、新聞記者も、読み比べをされてしまうので、
記事を書くのに努力が必要となり、記者の実力が向上します。
こうして、国民の知的レベルは向上し、
記者の実力も向上します。
 さて、この文章を食堂で書きました。
食事が終わった後、コーヒーを頼みました。
節約ということを考えれば、
せっかく、おいしい水を出してくれたのですから、
コーヒーを頼む必要はありません。
しかし、コーヒーを注文することで、
わずかでも、食堂の経営は楽になり、
ウェイターやウェイトレスの雇用は安定するのです。
節約ばかりでは、個人的にはよいでしょうが、景気回復にはなりません。
みんなが、コーヒーを頼むことにより、
食堂の経営は安定し、従業員の給与は上昇します。
従業員は、給与が上がって、うれしいですから、
デパートなどで買い物をします。
こうしてデパートの経営は、わずかでも安定します。
デパートの従業員は、かなり多いですから、
デパートの経営がよくなれば、
デパートの従業員の給与が上昇し、消費も大きくなります。
初めは、小さな歯車でも、その歯車をつないでいけば、
最後は、大きな歯車が動きます。
小さな歯車が、中くらいの歯車を動かし、
中くらいの歯車が、大きな歯車を動かし、
最後は、大きな歯車が、巨大な歯車を動かします。
しかし、最初は、小さな小さな歯車なのです。
 ところで、「恋人の日」をご存じでしょうか。
恋人や夫婦間でプレゼントを交換する日が6月12日で、
それを「恋人の日」と言うらしいです。